戦時中の事だった、と祖母が話してくれました。
その頃は、どこの農家でも真っ白くて大きなウサギを巣箱に入れて、何羽も飼っていたそうです。
食べたり、毛皮をとって小金に換えるためです。
疎開した先の農家で、祖母は弟と一緒にウサギにエサをやっていたそうです。
ひょっとした拍子に、近づけすぎてしまったんでしょうね。弟さんの指の先は、エサと一緒にウサギに食いちぎられてしまったんだとか。
「だから、今も○○の指の長さ、こう…1本だけちょっと足りないんだよねえ」
私が「ウサギを飼いたい」と祖母に言った時、話してくれたお話です。
しかし、一番怖いのは、そんな話を聞いてなお、ウサギ(しかも白い)を買って来てしまった私のおつむでしょうなあ…。